Diary

学んだこと

京を始める前に描いた、ブログのイメージ図。

「京のために日本各地を旅行し、撮影をしたことは無駄じゃなかったんだなぁ」最近やっとそう思えるようになりました。クラウドファンディングをきっかけにパトロンの皆様の力をお借りして、箱根、宮古島、鎌倉、茨城から福島、そして東京と私は色々な場所で写真を撮りました。

撮影している途中は毎回、新しい発見とプチ挫折の連続でした。記念すべき第一回め、箱根神社の撮影で学んだのは、ライティングの大切さ。当時の私は光の操り方が全くわからなかったので、ああでもないこうでもないとポージングを試行錯誤。おまけにあの時はまだ強いフラッシュやアイキャッチ用のライトを持っていなかったため、どう頑張っても顔に影が写り込んでしまいます。カメラマンと私は、雲から瞬間差し込む一筋の太陽光を探しながら時間をかけて撮影しました。

おまけに当日は小雨が降っていて肌寒く地面もぬかるんでいたので、移動も大変でした。裾が地面につくくらい長いキャミソールドレスとハイヒールサンダルで移動するのは、とても辛いものがありました。

…このように、これまでの京の撮影には常に反省と失敗がつきまとっていたんです。

でも、後から写真たちを振り返ってみると、なかなか素敵な作品だなとも思えます。撮影している最中やその後数ヶ月は「こんなんじゃダメだ、まだまだ」と悩み、ネットに公開するのをためらうくらい恥ずかしい気持ちでいっぱいなのですが、1年くらい経ってしまうとなぜかポジティブな感情が湧いてくるんです。

不思議なものですよね。

思い返せば、京のプロジェクトを始めた2017年秋から2019年3月の今にかけて、私は自分を見つめる旅をしていたと思います。

仕事や考え方も随分変わったし、昔大好きだったものが大好きじゃなくなったりしました。一番大きく変わったのは、ファッションについてかもしれません。

保育園児の頃からお洋服が大好きで、中学に上がるとVOGUEとELLEをお風呂で読みながら半身浴をしていた私にとって、ハイファッションの世界は究極の夢でした。

子供の頃、「装うこと」に対して異常なくらい執着していた私は、将来デザイナーになりたいと本気で願っていました。そして結婚式では、お姫様のような純白のウエディングドレスとお色直しのカラードレスを着ると絶対に決めていました。そして大人になり『プラダを着た悪魔』や『Gossip Girl』、パリコレクション周辺のファッショニスタから影響を受けまくった私は「いつか大きなクローゼットのついた家に住み、そこをハイファッションのアイテムで埋め尽くす」。そう願うようになったんです。正直な話、その夢はつい最近…約1年くらい前まで私の心を捉えて離しませんでした。

それなのにどうしたことでしょう。

今の私は、古着のアイテムばかり買っています。原因は、地球に溢れるゴミや、ファストファッションブランドが作り出した悲しい労働環境。モンスターフォックスの写真を見たあとは、リアルファーに価値を感じなくなってしまいました。資本主義・消費社会の中で当たり前のように「良い」とされていたものに、疑問を感じ始めるようになったんです。そこから、リサイクルや丁寧にものを選ぶことに興味を持ち始めました。

もちろん、新品を全く買わないわけではありません。去年秋はUNIQLO×イネスのドットワンピースを買ったし、ルメールとのコラボラインだって新作が毎回気になります。ただ、買う量がかなり減りました。そして、クロゼットはどんどんシンプルになっています。

私のファッションに対する思いが変化したのは、世界のニュースやリアルに触れたからというのもあるけれど、京の撮影で日本各地を旅行したのも大きかったのではとも思います。旅によって「普遍的な美しいもの」にたくさん出会ったんです。

何億光年も前の光をつめたく放つ美しい星々や、アクアマリンを溶かしたような海身がピリリと引き締まるような神気を放つ神社たち、そういうものに触れることができて、本当に本当に良かった。これらの経験は、心の奥底に沈んでいったあとまた、私の養分となって新しく芽吹いてくれると思います。

この場を借りて、再度パトロンの皆様へお礼を言わせてください。素晴らしい経験をさせてくださり、ありがとうございました。

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